K.H's Blog ~ライカM3、エキザクタ ヴァレックスとか

ライカM3やエキザクタ ヴァレックスで撮った写真たち。リコーGXRマウントA12+オールドレンズの写真も。たまにつぶやき。らせん階段と古い床屋のサインポールも充実!※写真の無断転載を禁じます。

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2015.12.08 キング・クリムゾン来日公演を聴いて 

2015.12.09

12月8日、渋谷のオーチャードホールにて、 キング・クリムゾン来日公演を聞く。

キング・クリムゾンは結成以来、〝人事〟が一つのキーワードだったように思う。これ以上望めない最高のメンバーがそろったこともあった一方、音楽性や生き方の違いなどで、分裂と結成を繰り返してきた。

こうした中、今回のメンバーは〝がさつなクリムゾン〟を生み出してしまったようだ。

これまでキング・クリムゾンは、オスとメスというような、両性の面を兼ね備えていたと理解している。例えばピート・シンフィールドの歌詞、デヴィッド・クロスのヴァイオリン――エイドリアン・ブリューのあの神経質でつかみどころのないギターだって、ある意味〝おきゃんなオンナ〟を思わせる。
それが今回、〝オス〟の面しか見られなくなってしまったように思う。バンドにおける繊細さは目的から外されてしまったようだ。

時に「ディシプリン」というテーゼを掲げ、ち密さや緊張感で圧倒してきたバンドは、その部分を失ってしまったように感じた。

例を挙げよう。

「スターレス」でヴォーカルのブロックが終わり、単音のギターを奏でる部分。今回はヴォーカルのジャッコが担当したのだが、
リズムが走り気味になったり、音が均一でなかったり、とてもフリップが奏でるような緊張感がないのだ。
この部分を聞いた時、あんな単音をただ鳴らすだけの音楽がいかに難しく、そしてロバートがいかに優れたギタリストなのか痛感させられた。

ジャッコのヴォーカルは音程といった点は評価できるかもしれない。しかし、どの歌もスタッカート気味でフレージングが短く、かつ単一な解釈で、どの曲も同じように聞こえてしまう。「レターズ」の愛する人を失った者が死を選ぶ前の情念とか、「エピタフ」の諦念など、曲の前半で必要な解釈を理解していない印象だ。
かつてボズ・バレルのことをピート・シンフィールドが叱責したエピソードを思い出す。
「君はだから無知だっていうんだよ」

リズム隊はトリプル編成。最初その話を聞いた時、ガムランのような音楽を奏でるのが目的で、そのうえで、音量をカバーするための編成なのだと勝手に勘違いしていた。
それはまったく違った。どの曲でも叩きまくりで、しかも同種のドラマーが揃ってしまったため、異なったリズムの捉え方による掛け合いといった面白さや、ち密で繊細な感覚は聞かれない。「スターレス」の単音ギターの裏で聴かれるパーカッションも前半からうるさく、「エピタフ」の壮大なラストに向けた静的なアプローチ、「セイラーズ・テール」のラストのカオスに向けた躍動は台無しになってしまった。

知的でち密な部分が聞かれたのはフリップのギターとトニーのベースだけ。
リズム隊の大きすぎる音量に、メル・コリンズを筆頭にドラマー以外のメンバーがバランス面で相当苦労してる様子が見られたように思えたのは私だけだろうか。

大音量というダイナミズムがテーマで、いつまでも「プログレッシブ・ロック」の枠にはまらない、これまでの音楽性の破壊を自ら行った、という方向だった、との解釈もできよう。
しかし、3人のドラマーを並べ、前述の面を無くしたことが、良い結果を生み出したとは、残念ながら思えなかった。

3人のドラマーを並べるアイデアは使い方次第では面白いだろう。今回もフレーズを左右のドラマーで分けるなど工夫もあった。テクニックもわかる。しかし、手数やパワフルさを基調に置いた叩き方の3人が並ぶのは人事面の失敗のように思う。
生真面目さと理知性とは異なるものだ。

この人事がうまい形で刷新され、ち密さや知性が戻ることを期待したい。
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テーマ : 音楽 - ジャンル : 音楽

タグ : キング・クリムゾン 来日公演 オーチャード・ホール ロバート・フリップ

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プロフィール

K.H(元バッチク)

Author:K.H(元バッチク)
紆余曲折を経て、誰が付けたか名前はバッチク。
ライカM3とエキザクタ ヴァレックスをメーンカメラに、輝いている人々を撮ってます。モノ系では、レトロなサインポール、らせん階段、給水塔、ベランダ、教会、トラス、工場とかとか。
以前のメーン機材はリコーGXR。
たまに文書も書きます。

2012年4月、リニューアル。
2013年2月、らせん階段の写真、90アイテムに!
2013年4月、ライカM3始めました。
2013年11月、元祖35mm一眼レフ、Exakta VarexⅡaを投入!

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